このページは2014年~2015年にCOCORiLAに連載された、
このページの写真はオリジナルのものです。(撮影 葉月)
ドリーン・バーチューのエンジェルタロットカードについての
コラムをアーカイブとして掲載しています。
皆様こんにちは! エンジェルフォレストの葉月です。
さて、いよいよ、魂の成長の扉が開かれました。
大アルカナの 8 番から 14 番に相当する第 2 ステージでは、私たちは否応なく自分の内面と向き合っていくことになります。
よく、「真の成長とは、自分自身ではないものを、たまねぎの皮をむくように取り除いていくことだ」と言います。
そんなふうに、このステージでは制限的な観念を脱ぎ捨てていき、最終的に自分の中の「バランス」を見出すことになるのです。
大アルカナの旅の第 2章に入って、私たちがまずなすべきこと。それは自分自身を公正にみつめ、自分に対する誠実さを、今一度しっかりと手にするということです。
そうすることによって、子供時代から刷り込まれてきた観念や、自分を制限する思考を解放することができます。
大天使ラギュエルは争いを調和・強調へと導く天使です。カードに描かれたラギュエルは左手に天秤を持ち右手で剣を振り上げていますが、その剣は誰か(または何か)を斬るためのものではないということは注目すべき点です。
私たちが、自分自身に対して誠実であれば、誰かを責めたり裁いたりする必要はないのです。
このカードが出た時には、自分にとっての誠実さとは何か、正義とは何なのかをもう一度見つめてみましょう。
同時に、「こうあるべき」という思いが自分や他者を裁いて苦しめていたら、もう、それは不要だということです。
また、これまで不公平さや不正に苦しんでいた人は、それが正されるタイミングとなるでしょう。
なお、「正義」のカードはライダー・ウェイト版などでは 11 番となっていますが、もともとは 8 番でした。これは占星術との関わりによって入れ替えられたのですが、エンジェルタロットカードでは古くからの順序にならって、「正義」が 8 番に、「力」が 11 番になっています。
聖なる魔法と、神の秘密を理解する助けをもたらす大天使ラジエルのカードです。隠者は人里離れた場所で静かに暮らし、思索を深めるもの静かな老人の姿で描かれます。
エンジェルタロットカードの絵柄では、ラジエルは異空間にたたずんでいるように見えます。
このカードが出たら、自己の内なる宇宙を見つめるために、誰の影響も届かないところで心を静めることが必要だというメッセージです。
周囲の雑音を遠ざける必要があるのかもしれません。
それでは、もしも「恋人がほしい」というリーディングでこのカードが出たらどうでしょうか……?
「今は、恋愛よりも自分自身のことに目を向けるタイミングですよ」というメッセージになります。
隠者は孤独に思われますが、彼が持っているランタンが明るく輝き、ハートの形に光っているのが見えるでしょうか? ハートの形は、この輝き、つまり叡智をを分かち合おうとする彼のあり方をあらわしているのです。輝きに魅了されて虫たちが集まってきています。
彼が手にしている明かりは、彼のためだけのものではありません。「光はここだよ」と、迷っている人たちや、後に続く人たちに教えるためのものでもあるのです。
人生には、自分の力を、いや、人間の力をはるかに超えた大きななにかが働いている──そんなふうに感じたことはありますか?
人生のさまざまな要素たちが不思議なマッチングを見せ、まるで神の見えざる手が「運命の車輪」を回し始めたように思える時が、人生にはあるものです。
このカードはまさにそんな状況の象徴です。
人が自分自身の魂の道を歩み始める決意をした時、不思議なシンクロニシティが重なり、見えない力が自分を導いていく。あるいは、まわりの状況が自分のコントロールとは全く別の力によって激しい変化を見せる。そんな体験が数多くもたらされることになります。
このカードが出るタイミングは、今までの取り組みが目に見える形での成果となる時でもあります。
そして私たちは気づくのです。どんなプロセスも選択もすべて、自分を成長させ、助ける道だったのだということに。
そこには、輪廻転生に関わる謎が垣間見られるかもしれません。しかし、まだすべての秘密が明かされたわけではありません。
けれども、一つの大きな節目であることは間違いないのです。カードには再び四大元素のシンボルが出そろい、バランスを整えることを表しています。
この節目となるカードには、古くから人間を導いてきた、世界各地の伝説に最も数多く登場する大天使ミカエルが選ばれています。
大アルカナの旅も、とうとう半分までやってきました。