衝撃的な出会い、はじまりは一冊の本
私がヒーリングと初めて出会ったのは2005年。
その頃はスピリチュアルとかヒーリング、癒やしといった言葉は、まだまだ一般的ではありませんでした。
きっかけは、朝日新聞の書評にオーラについての本が紹介されていたことでした。
「こんなお堅い新聞に、オーラの本が紹介されているなんて!」
と非常に新鮮で興味を持ったのです。
そこでその本をさっそく購入し、読んでみたところ、私にとってとても衝撃的なことが書かれていたのです。
それは……
「人は誰もが、自分自身の生命力で満たされているときに、最も健康で生き生きと自分の人生を生きることができる」
ということでした。
「しかし実に多くの人たちが、他人のエネルギーを背負って生きているのです」
「そのため、知らず知らずに他者の人生を生きてしまっています。人生に満たされている感じがしないのであれば、他人のエネルギーをお返しして、オーラを自分自身の生命力で満たさなくてはなりません」
こんなふうに書かれていたのでした。
私の人生がうまくいかなかった理由
それで私は衝撃を受けると同時に、目からウロコがぼろぼろとはがれ落ちて深く納得したのです。
「ああ、だから私は人生がうまくいっていなかったんだ!」
私はまったく自分の人生を譲り渡した状態でした。強く深い自己否定と、周囲の人たちへの責任感でいっぱいになってしまっていました。
なにか問題が起きれば即座に「すべて自分のせいだ」と考えて自分を責めたし、自分がどう思うかよりも、他の人がどう思うか、どう思われるかばかりを考えていました。
そして私が幸せになる場所はこの世には存在しないと感じていました。いえ、むしろ私が幸せになることは許されていないのだと固く信じていたのです。
それでもどうにか生きていたのは、勇気や不屈の精神を持ち合わせていたからではありません。ただ単に臆病だったから、それだけです。
なんとか生きてはいたものの、あまりの自己肯定感の低さに
「このままでは私は自分の手で自分の人生をめちゃめちゃに壊してしまいそうだ」
という危機意識も感じていました。
このままでは、自分自身であることや、自分の人生について何一つ味わいもせずに、年老いて寿命を迎えてしまう。
それだけはイヤだ!!
そう、強く思ったのです。
どうすれば自分の生命力で満たされるの?
それではいったい、どうすれば自分の生命力だけで満たされた状態になれるのか。
人生を自分自身のものとして生きることができるようになるのか。
その本によると、生命力そのものであるオーラについて学び、エネルギーワークと呼ばれるスキルを身につけることで人生がどんどん変化していくということでした。
私は
「これは真実だ。私にとって本当に重要な情報に今、触れているのだ」
と直感的に感じましたが、同時に
「オーラ? 生命力のエネルギー? それって怪しいんじゃないの!?」
という警戒心もまた、むくむくと湧いてきました。
しかしこのままずっと悶々としているだけでは、今までの人生がただ繰り返されていくだけだとも思いました。
いえ、年齢を重ねて残り時間が少なくなっていくほど、このままでは取り返しのつかないことになりそうだ……。
そこで一大決心をしました。その本の著者が開催しているヒーリングの学校に通うことにしたのです。
《つづく》