よく聞かれるのは
「どうやってあのスターライトヒーリング®を考えついたの?」
という質問です。
今日は、スターライトヒーリング®の誕生を語るうえで欠かせない、目覚めの一瞥体験のお話をします。
買い物帰りの覚醒体験
2012年のある日、むしょうにミネストローネが食べたくなった私は、最寄りのスーパーへ出かけて野菜をいろいろと買い込んできました。
その帰り、私はいつもの歩き慣れた道を、セロリがはみ出したエコバッグを肩に掛けて家に向かって歩いていました。
駐輪場の横にさしかかったとき、自分の意識が不意に、上へ引き上げられるかのような、あるいは無限に拡大していくかのような、とても奇妙な感覚に陥ったのです。
なにかとんでもないことが起きようとしている!
これは一体なんなんだ!?
表層意識は軽くパニックになっていましたが、同時に私の意識の深い部分がとてもはっきりとした存在感をもって、どっしりと私の奥底に存在していることが明らかになってきました。
……というよりも、その無限の安らぎこそが、「真のわたし」だという揺るぎない気づきが私の全身を貫いたのです。
私の奥底にあった静けさ。無限の凪。
それはすべてに気づいている意識でした。あらゆるものに目覚めていました。
すべてが「わたし」だったという気づき
ふだん忙しくあわただしく働いている思考も、変わらずに存在してはいましたが、それよりもはるかに大きく強く存在していたのが、それらすべての気づいている根源的な目覚めの意識でした。
私の意識は拡大し、無限の静寂そのものでした。
ですから自分の思考もまるでスローモーションのように感じられたのです。
私は足下の砂粒であり、遠く離れた星雲でもあり、すべてでした。
すべてが、姿を変えた「わたし」自身だったのです。
そのとき私の肉体は、小さな女の子の手を引いた若いお母さんとすれ違いました。
「どうしてさわっちゃダメなの?」
と女の子がお母さんにたずね、お母さんが
「だってワンちゃんのおしっこがついていたらきたないでしょう?」
と答える会話が耳に届きました。
そのときですら、私の意識は
「ああ、犬のおしっこもまた、わたしなのだ」
ということを深く深く「知っている」状態でした。
どんな悩みや苦しみも、私たちの存在すらも、形を変えながら空を流れて行く雲のようなものであり、その背後には常に無限の安らぎ、静けさが一度も失われたことなく在り続けていたことが深く深く、腑に落ちました。
世界観が変わった数分間
しかしその静謐な時間は長くは続かず、しばらくすると私の拡大した意識はまたもとの日常的なショボさに戻ってきました。
道ばたの砂利は砂利であって私ではなく、遠くの星雲も私とは分離した存在に戻り、犬のおしっこはきたないと思う、
いつもの「おなじみの混乱」の中に。
意識が拡大していたのはおそらく時間にして2〜3分程度だったのではないでしょうか。
しかしこの体験をしてから、
「すべてが切れ目なく、わたしである」
という真実に、もう、目を背けることはできなくなりました。
そして体験や五感で感じ取るものも考えや感情でさえも、移ろいゆく幻影だったという真実は、控えめに言っても
私を打ちのめすには充分すぎました。
今までの「常識」や「感覚」が、もう通じなくなってしまったのです。
あの体験をなかったことにはできません。もう、それ以前に戻ることは不可能でした。
そして、あの数分間で得た新たな気づき──というよりも、ずっと知っていて、ずっと自分とともにあり、ずっと自分そのものだったあの真実──に対して、どうすれば、どう在れば、私は誠実でいられるのだろう?
模索と探求が始まりましたが、これは本当に苦しい道でした。
しかしこの先に、トラウマなど魂の根底から深く癒やすスターライトヒーリングのメソッド誕生があるのです。